この記事にはアカミミガメを捌く(さばく)過程の画像が含まれています。また、血や内臓といったグロテスクと捉えられるものが含まれているため、苦手な方は閲覧をご遠慮ください。
今回の記事は、前回行われた【解体編】カメ(ミシシッピアカミミガメ)のさばき方|手順を分かりやすく解説の続きになります。
目次
前回の簡単なあらすじ
というわけで今回は、食べられる内臓と手足の肉を調理していきたいと思います!
素材を味わうカメの調理法「シンプルな唐揚げ」
手足の皮の剥ぎ方
「素材を楽しむ」とはいっても、手足の皮があると食べづらいので、2パターンの方法で剥ぎます。
パターン1「ナイフで頑張る」
触った感じ、かなり硬いですね~(-_-;)
刃を上に立てて、力強く皮を切り裂いていきます。
上の写真のように、皮を引っ張りながらナイフの刃を当てると比較的簡単に切れます。
このように、皮に切れ込みを入れるのは簡単なんだけど…。
もう何がむずいって、とにかく硬い!!!肉と皮が密接にくっついているから全然剥がれない!!!
そこそこ筋肉のある21の男が本気になって「ふんウウぬおおおおぁあああ!!!!!」ってなっても全然剥がれない(これマジ)
結局、ナイフでところどころ切りながら進めてなんとか剥ぎ終えました。。。
パターン2「下茹でする」
沸騰させたお湯に、手足の肉を入れます。
3分ほど茹でて、肉の色が変わったらお湯から出します。
「べりべりべり…」
あれ???
結論:茹でると超簡単に皮を剥ける
今回食べるカメの部位
左上:手足の肉(下茹でしたもの+なにもしていないもの)
右上:肝臓(黒い球の胆のうは食べない)
左下:背中についていた謎の筋肉
右下:卵巣(卵になる前の黄身の部分)
【調理の手順1】手足を食べやすいサイズに切る
手足の肉を、重みがある出刃包丁(でばぼうちょう)で食べやすいサイズに切りましょう
Amazonのセールで安かったウェルダンの出刃包丁が非常に役に立ちました。
【調理の手順2】それぞれの部位に片栗粉をつける
こんな感じで、各部位に片栗粉をまぶしてください。
【調理の手順3】160℃の油で4分揚げる
余分な片栗粉は落として、160℃の油に入れてください
約4分間揚げます(寄生虫の危険性があり、十分に火を通すため)
4分経ったら、一度油から上げます
【調理の手順4】3分間ほど寝かせる
160℃の油で4分間揚げた各部位を「3分間」寝かせます(油からあげた状態にすること)
揚げ物では、一度寝かせて二回目に強火で外をカラっと揚げる方法を「二度揚げ」と言います。
ちなみに、僕は揚げ物では必ず「二度揚げ」をします。だってカリカリで美味しいから!!
【調理の手順5】180℃の油で2分揚げる
油の温度を180℃の高温にして、先ほど寝かせた各部位を2分間揚げます。
高い温度でさっと揚げることで、そとの衣がカラっとなり美味しくなります!
カメの唐揚げ完成!
全ての部位を二度揚げして、カラっとした仕上がりに出来ました!!香ばしいにおいがする!!美味そう!!!
味の感想
それでは、味の感想に入っていきます!!
今回は、前もって同じ研究室の人たちを呼んでいたので、みんなにも試食して感想を述べてもらいました!
手足の肉の感想
まずはなんといっても臭みが全く無い!!!
これはおそらく、21日間の泥抜きがもたらした結果と言えるでしょう。
さらに!!肉のクセは無く、旨味がスゴイ!!!美味い!!
「噛めば噛むほど美味い」っていうのはビーフジャーキーとカメ肉のことを言うんだと思う。
牛や豚と比較すると1体のカメから取れる肉の量が極端に少ないんだけど、マジで美味い!!
スーパーで売ってたら普通に手を伸ばして買ってしまうくらいイケる。
- 見た目は完全に唐揚げ。美味しそう
- 骨から肉がはがれやすい
- 肉の弾力がスゴイ!
- ゴムみたいな食感
- 普通に美味しい
他の肉に例えられない食感がある
カメの手足の肉を裂いて、このようにビローンってやってもらえれば分かるんですけど、肉の弾力がすごいんですよね。
肉の繊維一本一本がしっかりていて噛み応えがあるんですけど、その繊維の隙間にコラーゲン質のものが挟まっているので、食感がなんか楽しい感じになっちゃう感じです(語彙力w)
この写真を見てもらえると分かるんですけど、真ん中に透明なコラーゲン質のなにかがありますよね?
こいつのおかげで、硬い肉の繊維とのバランスが取れてカメ独自の食感を生んでいるんです。
もう特別な食感と旨味のハーモニーなわけです。最高です。(べた褒め)
下茹でした手足の肉の感想
手足の肉は半分下茹でしたので、そちらの味の感想も述べていきます!
下茹でしたほうは、皮を剥ぐのは簡単だったけど…。
なんか肉が硬い!しかもちょっと臭い!
肉が硬いのは、茹でたせいでいったん肉が締まってしまったのが原因であると考えられます。
「臭い」という理由に関しては、皮と一緒に茹でたため「皮についている臭さがゆで汁に溶けてしまい、その汁を肉が吸い込んでしまったのではないか?」という結論に至りました。
肝臓(レバー)の感想
これはまじでヤバい。イケないほうのヤバい。
非常に申し訳ないのだけど、体が拒否反応を起こして吐いてしまった。
二度揚げまでして完璧だと思ってたけど、中身はプルンプルンで汁さえも出てきた。
1つ付け加えておくと、カメの肝臓は食べることが出来る。
ただ、僕の調理法に落ち度がありカメには申し訳ないことをしてしまった。
無理をすれば食べることも出来たんですけど、寄生虫の危険性もあったのでやめました。みんなにも食べないように伝えました。
次からはこのような失敗をしないために、肝臓に関しては「下茹で」してから油で揚げることにします。
背中に合ったなぞの肉の感想
解体編を見てもらえれば分かるんですけど、「甲羅の裏側」つまり背中についていたこの謎の肉も食べてみた。
見た目は鳥のササミのような肉で、非常に筋張っている。極太の筋肉。といったところですね。
個人的には、首に関係する筋肉であると思っています。こんどカメの医学図鑑を調べてきます。
味に関しては、手足の肉とさして変わらない。
ただ、めっちゃめちゃ噛み切るのが大変!!
マジでリアルにカメ版ジャーキーってかんじ。
そしてその硬さに比例するように旨味も増していた。ちょっとクセになる
卵巣の感想
軽く書きましたが、卵巣は「卵になる前の黄身の部分」です。鳥では「キンカン」とも言われています。
味の感想としては
そのカスになった卵巣からかすかに黄身の味がするけど…。うーん。べつにマズくも美味しくもない。
おそらく、茹でたほうがちゃんと味わえると思います。。(反省)
まとめ
今回はじめてカメ(ミシシッピアカミミガメ)をさばいて食べてみました。
「美味しい」という噂は前々から聞いていたので、念願の野生食材だったわけです。
1人ではさばくことすら出来なかったので、一緒に手伝ってくれた仲間たちには感謝しかありません!
結果、「アカミミガメは美味い!」ということが分かったので、みなさんも食べてみてください!
もし食べたら是非感想をお聞かせください!!楽しみにしてます!
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