この記事にはウシガエルを捌く(さばく)過程の画像が含まれています。また、血や内臓といったグロテスクと捉えられるものが含まれているため、苦手な方は閲覧をご遠慮ください。
今回は、食用ガエルとして有名なウシガエルの締め方やさばき方について解説していきます。
他の野生食材と違って締めるのもさばくのも難しくないので、初心者の方でも手を出しやすい食材です。
まずはウシガエルを釣る
僕は釣竿一式とルアーを使っていますが、そこら辺の木の棒にタコ糸を結んでタンポポを付けた釣り針にも食らいついてくるので正直どんな道具でも釣れます。
ただ警戒心がめちゃめちゃ強いので、忍び足で頑張ってください。
ウシガエルの締め方+血抜き
足を持ち頭を叩きつけて失神させる
次の手順ではナイフを使って絶命させるのですが、意識があると動いて危ないので先に失神させます。
少しヌメヌメしますが、両脚を持って木に頭を叩きつけ失神させてください。
慣れていない人は躊躇してしまいますが、中途半端にやると苦痛を無駄に増やすことになるので、覚悟を決めて一発でやってください。
鼓膜の後ろの頸椎を切断して絶命させる
目の後ろにある大きい円形が鼓膜なのですが、鼓膜のすぐ後ろ側にナイフを入れて頸椎を切断してください。
頸椎の中を通っている脊髄(神経の集まり)を切断することでカエルが絶命するからです。
ウシガエルは環境省によって「特定外来生物」に指定されています。特定外来生物は生きたままの運搬が法律で禁じられているため、持ち帰って食べる際は必ずその場で絶命させてください。
頭を逆さにして水中で血抜きをする
ナイフで切れ目を入れた場所から血が出るので逆さにして血抜きをしましょう。
少なくなったマヨネーズを絞り出すように、ウシガエルのお腹や頭を絞ると血が出やすくなります。
ウシガエルの生体反応が無くなったら、保冷剤と一緒にジップロックやクラ―ボックスに入れて持ち帰ると肉の鮮度が落ちないのでおすすめです。
ウシガエルのさばき方
【手順➀】ナイフで切れ目を入れて全身の皮を剥ぐ
お腹側の正中線に沿ってナイフで皮に切れ目を入れてください。
肛門付近まで縦に長く切ると後で上手く皮を剥ぐことができます。
全身タイツを脱がせるようにして皮を剥ぎましょう。
指先の皮まで剥げるので、靴下を裏返しで脱がせる感覚で強く引っ張ればきれいに剥げます。
頭の皮を剥ぐのは少し手間がいるので、料理に頭を使わない人は切り落としても構いません。
スープや燻製に使う人は頭まできれいに皮を剥ぎましょう。こんな感じでキレイに肉が出てきます。
迷彩柄の模様からは想像もできないくらいキレイなピンク色をした肉だ。
【手順➁】腹を開き内臓を取り除く
皮を剥いだら、腹に切れ目を入れて内臓を取りだしましょう。
内臓の裏側に指を滑らすように入れて膜を破けば内臓を引っ張り出すことができます。
消化管が肛門と繋がっていますが、糞を出さないようにするならば強引に引きちぎって構いません。
【手順➂】腹腔内を水洗いする
腹腔内に膜のカスや血が付いている場合は、水で洗い流いしてきれいにしましょう。
【手順➃】水気を取って冷凍保存すればいつでも使える
水気があると臭みと腐る原因になるため、キッチンペーパーなどで水気をふき取ってから冷凍庫で保存しましょう。
冷凍しておけばいつでも取り出して食べることができるので、急に決まったお家パーティーなどにも対応できるでしょう。
ウシガエルの食べ方はこちら
さばいたウシガエルの美味しい食べ方や調理法、素材の味についてまとめました。
最後に
今回は、ウシガエルの締め方やさばき方について解説しました。
捕獲難易度、さばきやすさ、肉量の多さ、美味しさ、どれをとってもウシガエルは野生食材として優秀です。
カエルを食べたことがない方は抵抗があるかもしれませんが、我々日本人が朝に食パンを食べるように、カエルが一般的な食材として流通している国は多くあります。
野生食材の入門としてもおすすめなので、今年の夏は近所にウシガエルの鳴き声が聞こえたら獲って捌いて食べてみてはいかがでしょうか?
おわり