この記事にはウサギを捌く(さばく)過程の画像が含まれています。また、血や内臓といったグロテスクと捉えられるものが含まれているため、苦手な方は閲覧をご遠慮ください。
こんにちは、ガリオです。
まだ僕が大学在学中の出来事である、「ロードキルウサギを食べた」お話しを書きます。
ウサギは突然に
山へ車でフィールドワークに行っていた先輩から入った連絡内容はいたってシンプル
「ウサギを拾った、今から持ち帰るよ」
翌日大型冷凍庫から出してみると、おそらく車に轢かれて死亡した(ロードキル)であろう大きなウサギの死体が入っていた。
おそらく野ウサギなのだが、まず僕はこんな間近でじっくり野ウサギを見たことがないのでかなり興奮している。
それに加えて先輩が僕に連絡をくれたその真意は、「さばいて食べよう」と同義であったので初めて食べることの出来るウサギ肉にもワクワクが止まらない。
野動研(野生動物学研究室)にいるとこういうイベントが頻繁に起こるので本当に楽しかった…。
後輩たちと解体することに
収穫祭を控えていた3年の後輩たちは「骨格標本を作りたい」とのことだったので、一緒に解体することになりました。
肉と皮は僕らが貰って、骨は後輩たちの手によって標本になる流れです。
命を無駄なく利用する姿勢は野動研によく浸透していると思います。
死亡個体の状態
触った感じ体全体は柔らかく、死後硬直はすでに終わって「軟化」のステージに進んでいるように思えました。
まぁつまり腐敗の初期段階ですね。
これは完全に勘ですけど、ハエや蛆が湧いていないことからおそらく死後1日程度ではないでしょうか?
頭骨と上腕骨がバキッと割れており、皮も複数個所破れていたので、車に轢かれて死亡したのは間違いなさそうです。
【手順➀】正中線に沿って腹の皮を切り、内臓を取りだす
皮と内臓の膜に挟まれていて、内臓を包んでいるこの臓器はいったいなんだろうか?よく分からない。
腹を割いて内臓を取りだします。
腸には未消化物や糞が大量に詰まっているので破かないように慎重に行うのがポイントです。(まぁそんな簡単には破けないんですけどね)
【手順➁】皮を剥ぐ
ごめんなさい、解体するのに夢中で途中経過の写真を撮影するのを完全に忘れていました。
細いナイフなどがあるとやりやすいです。
顔周りの皮もキレイに剥ぎたい人は、ちゃんとしたメスの購入をおすすめします。
【手順➂】手足や首から肉を削ぎ取る
手足から肉を削ぎ取ったものがこちらになります。
少なく見えるけど割と丁寧にやっていた気がする。
カメの体に対する肉の割合を知っている人が見ればこれがいかに多いか分かるはず!
ウサギの肉の食べ方・素材の味
【食べ方➀】塩コショウのみで素材の味を楽しむ
ウサギの肉はいったいどんな味がするのか知りたかったので、強い味付けはせずに塩コショウのみで焼いてみました。
できあがったものがこちら。
。
。。
。。。
めっちゃ美味い!!!!!
鶏肉と違ってかなりしっかりした歯ごたえがあって、肉の繊維が強い!
塩コショウでただ焼いただけなのに、一緒に食べた先輩や教授からの評判も良かったです。
ただ個人的に気になるのが、血なまぐささ。
やはりロードキル個体ということもあり、しっかりと血抜きが出来ていなかったので若干臭かったです。
でもイノシシやシカのような独特な肉の臭みは無く、血なまぐささを除けば最高。
【食べ方➁】オリーブオイル×ガーリックバターで炒める
僕のブログを昔から読んでくれている人からすればおなじみですが、やっぱりこの味付けは全ての食材をキラキラと輝かせてくれます。
ぶっちゃけタンボールとか靴の紐でも美味しくなると思う。
オリーブオイルを引いたフライパンで肉を焼き、ある程度火が通ってきたら「バター」「ニンニク」の順番に加えて焼いていく。
強火にするとニンニクがすぐに焦げるので要注意。
完成!
と見せかけて……………
パセリ加えちゃったりして♪
ニンニクの強い風味が加わることで血なまぐささは完全になくなりましたね。
最後に
骨は後輩たちが回収して、針金をつかった全身骨格標本を作っていました。
基本的には狩猟免許がない人は、シカやイノシシ、ウサギといった狩猟鳥獣である哺乳類を捕獲して食べることはできません。(自由猟は別だけど実際無理)
僕は銃も罠もどちらの資格もないので、哺乳類の肉を食べるには人から貰うか、ロードキル個体を食べるかの2択になります。
まぁ実際変な病気になる可能性も0ではないので、食べるときはしっかり火を通して自己責任でお願いします。
おわり!