この記事にはウシガエルを捌く(さばく)過程の画像が含まれています。また、血や内臓といったグロテスクと捉えられるものが含まれているため、苦手な方は閲覧をご遠慮ください。
前回は、ウシガエルのさばき方について解説しました。
今回は、ウシガエルの美味しい食べ方や調理法、レシピ、素材の味についてご紹介します。
- ウシガエルの唐揚げ
- ウシガエルの塩コショウ焼き
- ウシガエルの燻製
といったような調理をしてみました。
味の評価や作り方もまとめてみたので、何かの参考にしてください。
食べ方➀ウシガエルの唐揚げ
文句無しの美味しさですね。唐揚げにしてしまうともう完全に鶏肉のそれです。
おそらく、鶏肉とは繊維の細さが異なるため食感が少し違いますが、黙って出されたら見分けがつかないと思います。
試しに家族にも食べてみてもらいましたが好評でした。
レモンをキュっと絞って食べるのが最高に美味しいので今夜のおかずにいかがでしょうか?
焼きと違い、カラっと揚げてしまえば頭も全部食べることができます。釣ったウシガエルを無駄なく食べたい!という方にはおすすめの食べ方です。
作り方×レシピ
材料
- ウシガエル:1匹
- 塩:適量
- 片栗粉:適量
- 油 :適量
【手順➀】ウシガエルを食べやすいサイズにカットする
鍋のサイズが小さかったので適当な大きさにカットしました。
脚や腕の付け根にある関節を狙って包丁を入れればストンと切断できます。
【手順➁】水気を取り、塩を振りさらに水気を取る
ウシガエルの肉はみずみずしいので、油で揚げたときにアホみたいに油がバチバチ跳ねます。
1回失敗しているのでよく分かります。
カットした脚や腕、胴体と頭をキッチンペーパーでギュッとくるんでしっかり水気を取り除きましょう。
その後に、肉に塩を振り内側から水気を吸い出します。
塩を振った部分から水分が出てきているのが分かるでしょうか?
浸透圧の違いで、塩分濃度が高い方へ水分が移動してきているのです。
内側から出てきた水分もキッチンペーパーでしっかりとふき取ってください。これをしないとめちゃめちゃ油が跳ねます。
【手順➂】薄く片栗粉をまぶす
片栗粉をつけすぎると衣ばっかりになってしまうので薄めでつけるのがポイントです。
上の写真ではまだ片栗粉をつけすぎているのでもっと落としてから油にいれました。
【手順➃】油で揚げて完成
160℃程度の油で2分、一度油から取り出し2分寝かせて、180℃の油で1分揚げましょう。
この2度揚げで外はカリっと、中はジューシーな唐揚げが出来ます。
食べ方➁ウシガエルの塩コショウ焼き
ウシガエルの素材の味をダイレクトに味わうことができる食べ方です。
塩コショウを振って焼いただけのシンプルなものですが、僕はこの食べ方が一番好きかもしれません。
本当に何本でも食べれるくらい美味しいです。冗談抜きで。
ウシガエルの肉には特にクセがないですが、肉のうまみはちゃんとあります。
シンプルな味付けでなので、「他の肉との比較をしてみたい」という方にはおすすめな食べ方です。
作り方×レシピ
材料
- ウシガエル:1匹
- 塩:適量
- 塩コショウ:適量
【手順➀】塩を振って下味をつける
小さじ1杯程度の塩をウシガエルの脚や腕にすりこんで下味をつけます。
塩をすり込んでいくとウシガエルの肉から水気が出てくるので、キッチンペーパーで随時拭き取りましょう。
【手順➁】塩コショウをかけながら焼いていく
熱したフライパンに油をひいたらウシガエルの脚や腕を焼いていきます。
ある程度火が通ったら塩コショウをまぶして味付けします。
雑に転がしたりしていたら身がポロポロほぐれてしまったので注意が必要。
火が通ったら完成
今回は家の中で調理しましたが、焚火があれば同じようなものを作れると思います。
「ウシガエルの直火焼き」
美味しそうなので今度やってみよう。
食べ方➂ウシガエルの燻製
「ウシガエルの肉は美味しいのですが、風味が足りない」
そう思って作ってみたのですが、ウシガエル肉との相性が良かったのでとても美味しかったです。
風味の無いウシガエルの肉にスモークウッド(オニグルミ)の香りがしっかりとついて100点満点の美味しさ。
骨を除くすべての部位を無駄なく食べることができたので、「全身を食べたい」という人におすすめ
長時間かけてじっくり燻製すると保存食にもなるというので、サバイバル時にはそういうタイプの燻製もあかもしれませn。
網の跡がついていて美味しそう
表面の皮は堅くジャーキーのようですが、中身はちゃんと火の通った柔らかい肉です。
噛み応えはありますが、お酒のおつまみにはピッタリだ。
旨すぎてしゃぶりつくしてしまった……。これはぜったいまた食べる
作り方×レシピ
材料
- ウシガエル:1匹
- スモークウッド:1カケラ
- 炭:適量
- 燻製器:段ボールで作れる
【手順➀】スモークウッドに火をつける
スモークウッドは火が付きにくいので、ろうそくの上に置いてつけました。
両端から火をつけてやると煙がたくさん出るのでおすすめ
使ったのは、アウトドア用品で有名なSOTOのスモークウッドです。
【手順➁】温度を上げるために火のついた炭を投入
途中までスモークウッドで燻していたのですが、スモークウッドだと温度が上がらないみたいです。
そのため、ウシガエルの肉が生っぽかったので、途中から炭に火をつけて投入したらちゃんと火が通るようになりました。
【手順➂】燻製器に食材を入れて塩をふりかける
燻製器に食材を入れたら塩を振りかけて下準備完了。
補足ですが、燻製する食材は燻製器に入れる前に干して水分を抜いておくと良いらしいです。
水分が出ると酸味が残るとかなんとか。僕は一切干さない状態から燻製してしまったのですが、炭の温度が高かったため最後には乾燥した状態で良い燻製が出来上がりました。
【手順➃】蓋を閉め2時間以上燻す
蓋を閉めて2時間くらい待ちます。
【手順➄】時々開けてひっくり返したりしてみる
たぶん途中で開けちゃ煙が逃げるから駄目なんだろうけど、気になってしまって何回も空けてしまった。
まあ、ひっくり返すことができたし、結果的にちゃんと燻製できたのでOK
一が変わらないと茶色く色がつく部分が限定されてしまうので、全体的に良い色にしたかったら途中で開けて移動させてもいいじゃないかな。
初めての燻製で色々間違えたりもしたけれど、美味しいウシガエルの燻製が出来上がった。
次は「冷燻」という低温で長時間燻製する方法でやってみて保存食を作ってみようと思う。
最後に
今回は、ウシガエルの美味しい食べ方や調理法、レシピ、素材の味をご紹介しました。
最低限の味付けと調理でも十分美味しく食べることができるため、食材としての価値は本当に高いです。
もし大災害や遭難に陥っても、ウシガエルを食べることができるという知識と調理のケンケンがあれば、少しくらいは生存率が上がるのではないでしょうか?
もちろん非常時だけでなく、夕飯のおかずや酒のあつまみのもピッタリなのでみさなんも試しに食べてみてください。
おわり