今回は、河原のわきで採取した野草「ノビル」についてご紹介します。
- ノビルが生えている場所
- ノビルの採取方法
- ノビルの美味しい食べ方
- 生で食べたときの味
これらの情報についてまとめているので、ノビルをまだ食べたことのない人向けの記事です。
「ノビル(野蒜)」は春や秋に生える美味しい野草
ノビルは、3月~6月、10月~12月が旬の野草です。これらの時期には、若芽や鱗茎を食べます。6月~7月にはむかごが採取できるので比較的長期間楽しめる野草です。
葉をちぎるとネギのような香りがするのですぐに判別できます。
生で食べるとネギのような辛みでヒリヒリすることから、ノビルという名前がつきました。
別の呼び方として「たまびる、ひるな、ほいとねぎ、やまねぎ、やまびる」などがあります。紛らわしいですな。
ノビルの採取方法
ノビルは山すそや土手、河原、道端などの日当たりが良い場所に群生しています。
他の野草と違って素手で採取することができないので、ここではノビルの採取方法について解説します。
必要な道具はスコップ
必要な道具はスコップです。ノビルの鱗茎は地下に埋まっているので、上から引っ張ると葉だけちぎれてしまいます。
群生しているノビルの周りをスコップで掘り、一周したら底の方にスコップを入れてひげ根を切断しながら持ち上げると、「ボコッ」と土ごと採れます。
土ごとノビルを採取できたら、根についた土を落とし袋に入れて終わりです。
ノビルの美味しい食べ方
ノビルの酢味噌和えレシピ
- ノビル:15~20本
- ☆味噌 :おおさじ2
- ☆酢 :おおさじ2
- ☆みりん:おおさじ1
【手順➀】ノビルを洗って泥を落とす
初めにノビルに付いた泥を水で洗って落としましょう。
【手順➁】適当なサイズにカットする
食べやすい部分は鱗茎だと聞いたので、適当にカットしました。
小さめのノビルであれば全草まるまる食べれるみたいです。
【手順➂】ノビルの外皮を剥く
一番外側の皮は繊維質なので取り除きましょう。
剥きすぎると食べる部分が無くなってしまうので気を付けてください。
こんな感じでOK
【手順➃】ひげ根を取り除く
根の部分は取り除きましょう
【手順➄】沸騰した鍋で2~3分間茹でる
2分茹でたものと3分茹でたものに変わりはなかったので、2分で十分だと思います。
【手順⑥】酢味噌ソースを作る
- ☆味噌 :おおさじ2
- ☆酢 :おおさじ2
- ☆みりん:おおさじ1
【手順】茹でたノビルと酢味噌を和えて完成!
ノビルの味
生でかじった時と茹でた後にかじった時の味も交えてノビルの味を述べていきます。
生でかじると辛いけど、効能は最も発揮される
正直言うと、生でかじるノビルは結構きついです。生のネギをそのままかじっているのを想像していただくと分かりやすいかと思います。
刻んで薬味として使う分にはいいかもしれませんが、美味しく食べるのであれば加熱をおすすめします。
しかし、タマネギやノビルなどのネギ類が持つ「硫化アリル」という辛み成分は、生で使ったときにその効果を最も発揮します。ただ、加熱してしまうと硫化アリルが変化して甘味に変わってしまい、辛みの消失とともに効能も失われてしまいます。
動脈硬化や血栓予防、疲労回復に効果が期待できるとされているため、効能の観点からみれば生食の方が身体に良いといえます。
茹でると辛みが消える
ネギ類が持つ「硫化アリル」という辛み成分は加熱することで変化し甘味に変わるので、辛み苦手な人はしっかり加熱調理をしてから食べることをおすすめします。
実際に2分程度茹でたノビルをかじってみましたが、辛みはほとんどなく甘味を感じることができました!加熱処理さえしてしまえばサバイバル下でも美味しい食材としていただけますね。
酢味噌和えの味は最高
ほんのり残るノビルの辛みと酢味噌の甘みが絶妙に絡まって次から次へと手が伸びてしまう一品になりました。
少しばかり茎の繊維質が気になりますが、温かい気持ちで「野生的だなぁ」と思っていればそんなに気にならなくなります。
鱗茎の部分が最も甘みを感じられるのでおすすめです。
おまけ:毒草スイセンとの見分け方
全草に有毒成分があるスイセンはニラにも似ているため、時々誤食事故が起きます。ノビルと似ている部分もあるので一応解説しておきます。
実際に掘り起こしてみればすぐに分かるのですが、スイセンの鱗茎は黒っぽい皮で覆われています。
また、葉をちぎった時に香るネギの風味でも判別できます。ノビルの葉をちぎるとネギの香りがしますが、スイセンの葉はちぎっても無臭です。
さらに、スイセンの鱗茎はなで肩の紡錘形に近いですが、ノビルの鱗茎は丸に近いです。
これらのポイントを全て確認できればそうそう間違えることはないと思います。
最後に
今回は、野草のノビルの採取方法や食べ方・レシピ・味をご紹介しました!
基本的にはどこにでも生えるということなので、自分で獲って食べてみたい方は休日に近くの河原を歩いて探してみてはいかがでしょうか?
終わり